ピースボート船内での情報源や待ち合わせ事情

船内生活

船内生活が日本での生活と大きく違うところ、それは情報や通信がかなり制限されることだと思う。

まず、テレビやラジオ、インターネットからの情報が無い。

数日に一度、主なニュースがプリントアウトされて公共スペースに貼り出されるけれど、文字情報の羅列なのでいまいちピンとこない部分も多い。

ちょうど尖閣諸島の領有をめぐって日本と中国の関係がかなり危うくなっていた時期。

なんだか問題があるのはわかるけど、貼りだされる文字情報だけではどの位深刻なのかよくわからず、もやもやしていた。

部屋には一応テレビが置いてあるけれど、海の上で衛星放送が入る訳でもなく、船の前方の景色が延々映し出されているチャンネルと、日替わりで1本の映画がループしているチャンネルの2つしかない。

時々ジブリの映画が流れていて、一斉に見ている部屋もあったけど、私の部屋ではテレビを見る機会はほとんど無かった。


船の航路は毎日地図上に手書きで書きこまれて貼り出される。

携帯電話も海上では基本的に圏外なのでほとんど使うことがない。

船内は一応ネット環境があるが、100分3500円のカードを買って接続する方式。

場所や天候によって通信速度がかなり左右されるし、基本的にもの凄く遅い。

だから皆必要最低限のことにしか使っていなかった。

私もメールの文章はあらかじめ作成しておいて、接続したらすぐ送信して切断する、というようなことをしていた。

だからネットでニュースを見るなんて余裕は無いのが正直なところだ。

というわけで、船内生活にも携帯電話やメールが登場しない。

そうすると、私たちの生活は一気に20年位前の状況になる。

待ち合わせは「10時に9階デッキの左舷側ね」という感じで、もし遅れそうでも連絡手段はないし、相手が来なくても待ち続けるしかない……ということ。

船内ではしょっちゅう「○○さん見かけなかったー?」と聞いて回っている光景を目にする。

船内では部屋番号が住所代わりなので、「部屋番号教えてー」と言って部屋に電話を掛けたり(違うルームメイトが出てしまうことが多いのだけど)、手紙や伝言を部屋のポストに入れておいたり。

携帯電話世代の私達としては、なんだか逆に新鮮なことが多くて、そんな不便さも楽しかったりする。

<これは2012年8月~11月に世界一周をした際の旅行記になります>